ICO探索日記 MOLD(モルド)について

こんにちは、しずく(@sizuku_bitcoin)です。

いままで投資に関する検証記事を多く執筆してきましたが、今回から個人的に気になったICOのレビュー記事も公開していきたいと思います!(需要は度外視)

ここ最近、興味のあるICOに関して検索してみるとかなりポジショントークを伴った記事が多く見受けられたため、私のブログではできるだけフラットな視点でプロジェクトを見て記事を書くよう意識してみました。

初回となる今回の記事では、ゲームプラットフォームである「MOLD(モルド)」を取り上げています。

※この記事はICOへの投資を推奨するものではありません。投資は自己責任、自己判断のもとに慎重に行って下さい。

MOLDとは

MOLDは、新たなゲームの開発を支援し、またゲーム内のアイテムや武器、防具など価値 あるデータの取引をより簡単にする公平でセキュアな分散型ゲームプラットフォームである。ゲーム内のアイテムや武器、防具などは Ethereum 上で独自に定義されたトークンとして市場に流通するようになるため、第三者機関を必要としない取引を可能にする。MOLDは、従来の中央集権的なゲーム構造とは異なり、トークンの所有権がゲームの運営側に帰属し ないため、ゲームという仮想空間内のデータに新たな価値を生み出すものである。仮想空間内に生まれた新たな価値は、技術の進歩と人類の発展に伴い、より現実的な価値を持ち始め、次第に大きな経済を生み出すものとなる可能性を秘めている。(ホワイトペーパーより引用)

ゲームのプレイヤーはゲーム内で価値のあるアイテムを入手した場合、そのアイテムをトークン化することでゲーム運営者に左右されずにプラットフォーム上でトークンの取引が可能になります。

また、取引プラットフォーム上ではMOLDCOIN(ERC20トークン)が基軸通貨となり、ゲーム内アイテムとMOLDCOINの取引が行われます。

その後、MOLDCOINを第3者期間である取引所によって他の暗号通貨へと変換することにより、プレイヤーは収益を得ることができるようになるという流れです。

また、FirstBloodとの協力も得てMOLDプラットフォーム上でのe-sports大会の開催も可能です。

詳しい内容についてはこちらのホワイトペーパーをお読み下さい。公式HPはこちらです。

MOLDが与える機会について

ゲーム市場が驚異的に成長し続けている一方で、世界における貧困問題は解決の目処が たっておらず、子供達は十分な教育を受けられずに、家計を支えるため毎日仕事をしている。そんな貧困地域においてもスマートフォンを含む携帯端末の普及率は年々増加し、2020 年には世界のほとんどの人間が携帯端末を持つと言われている。しかし、銀行口座を持たない子どもたちはインターネットを活用して稼ぐ術をしらない。MOLDは、そんな子供達でもゲームという仮想空間を通し、収益を得られる機会を提供する。また、Bitcoin など従来の暗号通貨とは異なり、一般的に親しまれやすいサービスをメインに展開していくので、 大衆的であると言える。(ホワイトペーパーより引用)

ホワイトペーパーを読むとそんな稼ぎ方があっていいものか、もっと健全な労働をさせるべきだと言う意見も飛んできそうですね。

しかし、海外では「ゴールドファーマー」と呼ばれ実際にゲーム内でお金を稼ぐRMT労働者が存在していることも確かです。

このあたりは国家間の労働単価の違いなどからも実際にあり得ている話であり、この内容について特段指摘する内容は個人的にはあまりありませんでした。

もちろんRMT自体はゲーム自体の規約、および国の法律によっても規制されている場合があるので、グローバルに全てOKというわけでもなさそうです。

プラットフォームについて

MOLDは単にユーザーにRMTを行う機会を与えるだけのプラットフォームではなく、e-sports大会の開催やボイスチャットなどゲームユーザーに便利なツールも組み込むようです。

また特徴的なシステムとして投票システムがあり、MOLDコインを保有しているユーザーは1MOLDコインあたり1票として、プラットフォームで得られた収益を「ゲーム開発支援」、「広告」、「利益」、「保守」、「貯蓄」のどれに割り当てるかを票する権利が与えられ、最終的な投票割合でMOLDが得た利益を分配します。各項目の説明を以下に記載します。

  • ゲーム開発支援:MOLDプラットフォームで公開する新たなゲーム獲得のため、開発途中のプロジェクトに出資する資金として使用される。
  • 広告:MOLDプラットフォームで公開されたゲームの広告費として充てられる。広告を行うゲームはユーザー数や将来性などから選考する。
  • 利益:MOLD側の利益として充てられる。
  • 貯蓄:「貯蓄」に投票された割合の利益は次回の投票まで持ち越される。

なお、無投票だった分は貯蓄:配当:開発支援:広告:保守:利益に5:1:1:1:1:1の割合で分配されます。

ユーザーが利益をどのように分配するか投票できるというのは新しいですよね!不透明な資金の流れを可視化できるという意味でも安心感がありそうです。

しかし、MOLDサイドに入る利益までもがユーザーの裁量で決まってしまうというのは少し怖い部分でもありますね。

私が考える懸念点

取引所について

MOLDのプラットフォームではゲーム内アイテムとMOLDコインとの取引は可能ですが、MOLDコインを暗号通貨へ変換することはできません。

つまり、MOLDコインをBTCやETHに変換するためにはBittrexなどをはじめとした第三者期間の取引所を利用する必要があるということです。

そんな中、MOLDトークンの上場を既に確定したと発表している取引所として燈興事業有限公司が挙げられるのですが、現時点では取引所サービスの公開は行われていない模様です。

個人的にこの部分においては、自社(MOLDサイド)でも取引できる環境を用意してもよかったのではないかと思います。確かに取引所を運営しない分コストを削減できるというメリットはありますが、流動性が完全に第三者機関の取引所に左右されてしまいますよね。

また、”MOLDが与える機会”で取り上げた「ゴールドファーマー」という観点からみると、トークン価値が変動することによって実質的にゲーム内アイテムによって得られる価値が変動するのは、RMTを仕事にする側としては厄介ではないでしょうか。この仕様だとアイテムの価値が保たれていてもトークン価値が変動するため、他の暗号通貨建てで見た場合に実質的なアイテム価値の変動が起こりえます。

マーケティングについて

個人的にもっとも気になった部分がマーケティング面です。

というのも販売するトークンは22億トークン(うち3億トークンはMOLD開発チームで保有)で、期間内に売れ残ったトークンは全員に配当される形となっているのですが、具体的にICOで得られた資金が何に対して・どのくらい使用されるのかが明記されていないのです。

もしかすると何かしらの説明会などで公開されている可能性はありますが、ホワイトペーパー及び公開されている説明会の映像を拝見しても具体的な数値や内容は記載がありませんでした。

そこで気になったのがMOLDの公式twitterで行われているETHプレゼントキャンペーンです。

キャンペーンを行うこと自体についてはマーケティングの手法として悪くは無いと思うのですが、プレゼントしているのがETHという点が個人的にどうしてもひっかかります。

「当選した方はぜひこのETHを利用してMOLDのICOに参加してみてくださいね!」

という意味合いが含まれているのかもしれませんが、果たしてこの配布しているETHはどのようにして調達しているのでしょうか。ICOで調達したETHを(つまりは私達が投資した資金を)そのまま・・・。なんて個人的にはどうしても考えてしまいます。なにせ、調達した金額をどのように使用するのかが明記されていないですからね。

少なくともまだMOLDホルダーによる投票は行われていないため、まだ利益をマーケティング費用としては割り当てられていないはずです。

投資を募る以上、集めたお金がどのように使用されるのかはしっかりと投資家の目に留まる形で記載して欲しいところですよね。(逆に不明瞭な内容に対して投資するのもどうかとは思うのですが・・・。)

また、公式の情報発信体制が活発ではないことも懸念点として挙げられます。

実はMOLDのTelegramに関して10月5日で更新が暫く停止していたのですが、情報発信について指摘したところその翌日からおよそ1ヶ月ぶりに更新が再開されました。

しかしながら現在は過去の発表内容やbitcointalkについて発言するにとどまっており、肝心な開発の進捗についてはほとんど触れられていません。

投資者側としてはしっかりとプロジェクトが動いているのかは気になる部分であり、せっかく情報発信媒体を用意しているからには不定期でもいいのでユーザー、投資者への告知は行って欲しいですね!

MOLDのプロジェクト自体は、他のゲームプラットフォームと比較して独自性があり素晴らしいものだと思っています。そのため、このあたりもWPに盛り込んで安心して投資できるICOにしてほしかったという気持ちが個人的には大きいです。

まとめ

個人的にゲームおよびe-sportsの未来への関心は高く、今後もマーケットが拡大していく可能性は非常に高い分野だと思っています。

それに、MOLD自体は他のゲーム系プラットフォームと比較しても投票システムなどで差別化ができており独自性がありますよね!

また、MOLDのプロジェクトは開発チームに日本人の方も多く、日本人が開発に関わるICO自体がそこまで多くない現状としては、ぜひ成功を収めて良い前例となってほしい限りです。

ICO自体は2017/12/01現在第3期プレセールを行っており、このプレセールで売れ残ったトークンはICO参加者に分配される形となります。

気になった方はぜひチェックしてみて下さい!